第4回 睡眠の基礎知識〜その3

連載「睡眠」

連載「睡眠」
「気持ちいぃ~」目覚めを手に入れたい!

私たちヒトは人生の3分の1の時間は「睡眠」で過ごすといいます。寝ている間に身体及び脳の疲れを休息させ、修復再生させているのです。したがって、健やかな心身を維持するためには眠る必要があるということ。にもかかわらず、日本人の5人に1人は不眠で悩んでいるという調査報告があります。

また、滋賀医科大学精神医学講座(精神科神経科)今井眞氏が2005年、看護師330人を対象に「看護師らの睡眠とミスについての調査」を行ったところ、睡眠と事故との関係が明らかになりました。しかしながら現実は、2009年の日本と韓国の看護師の労働条件調査実態で、「今晩、いつもより早く仕事が終わるとしたら何をするか」という質問に対しては両国共に「睡眠」が最多だったのです。

各調査研究からも分かるように、睡眠はヒト、とくに看護職においては非常に重要な位置を占めるといえます。たかが「眠り」、されど「眠り」。快適な睡眠は、心身の健康、ミスのない仕事、そして人生の3分の1に快適をもたらすといえるでしょう。このページではそんな「睡眠」のメカニズムから上質な睡眠を手に入れる極意を毎回連載していきます。

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毎年1月2日の夜〜3日の朝にかけて見る夢を「初夢」といい、1年の良し悪しを占うということは知られています。ではこの初夢を見やすい睡眠があるというのはご存知ですか? 今回はそんな睡眠のパターンをみていきましょう。

1.レム睡眠とノンレム睡眠

  1. 睡眠は性質の異なる2つの眠りの繰り返しです。

    眠りに入ってしまうと、一見静かな休息状態にある睡眠ですが、夜、目を閉じている間も脳内は想像以上に活動を続けているのです。そして同じ性質の睡眠がずっと続いているものと思われがちですが、実はそうではなく、私たちの眠りは性質のレム睡眠とノンレム睡眠という異なる2つの睡眠から成り立っています。

    金縛りのなぞ

    意識はハッキリしているのに、手足を動かそうと思ってもまったく体が言うことをきかない、という状態から、古くは心霊現象だとか幽霊のたたりや呪いだと考えて恐れられていた金縛り。最近では医学的に睡眠麻痺といい、睡眠障害の症状の一つだと考えられています。レム睡眠中は体が眠っていて脳が起きている状態です。この時に目が覚めると、体がすぐには動かない現象が生じ、この現象が金縛りであると言われています。

  2. ネコの姿勢からも睡眠の状態わかります。

    レム睡眠とノンレム睡眠のパターンはヒトだけでなく、恒温性を確立している高等脊椎動物にはみられます。身近なネコではどうでしょう。

  3. それぞれの睡眠には役割分担があります。

    ノンレム睡眠時は脳代謝量が低下し、脳温も下がり休息状態となります。入眠後の深い睡眠時には成長ホルモンが分泌されることから、ノンレム睡眠時には能動的に組織の増殖や損傷に対する修復をはかっていると考えられます。
     カラダの休養だけであれば、誰しもレム睡眠は不用で、ノンレム睡眠だけで十分と思うはずです。ではなぜレム睡眠が必要なのでしょう? 未だレム睡眠の存在事由は明らかではありませんが、いくつかの理由が推察されています。

    1. 睡眠中、大脳の働きが低下し過ぎないように、大脳を時々覚醒に近い状態にもどす。
    2. 眠るという外敵から攻撃されやすい状態をなるべく減らす。
    3. レム睡眠を何度か繰り返し、脳全体を少しずつ覚醒させていき朝の目覚めをよくする。
    4. レム睡眠期に,その日に得た大脳の莫大な情報の整理を(不用、不都合な物を処理)する。
  4. 記憶力アップにはレム睡眠を見方にしましょう。

    記憶に深い関係があるといわれているのはレム睡眠の方です。脳の完全休息状態のノンレム睡眠時に対し、レム睡眠中は脳は目覚めかけているものの体が眠っているため、脳は体に対して余計な指令を出さなくてもよく、情報整理に集中することができます。そこで記憶や感情を整理し、その固定や消去を効率よく行っているのです。

     レム睡眠と学習効果の関係を調べるための研究では、同一の記憶学習を繰り返し行い、途中で睡眠を摂らせる実験を行ったところ、レム睡眠の割合が多い程、記憶していた割合も多い結果でした。(図1)

    レム睡眠の効果

    • レム睡眠中に記憶を整理、固定する。
    • レム睡眠を摂らないと技能の習得が遅い。
    • レム睡眠が増えた人は語学の習熟が早い。

    つまり、

    ⇒ 学習や記憶の効果を上げるにはレム睡眠の確保が重要。

    ※レム睡眠とノンレム睡眠の役割と状態を表1にまとめてみました。

    表1)レム睡眠とノンレム睡眠の役割と状態
    分類 レム睡眠 ノンレム睡眠
    役割 ・からだの休息
    ・記憶の整理、固定
    ・技能の習熟
    ・脳の休息
    ・体組織の修復
    ・成長ホルモンの分泌
    ・エネルギーの節約
    ・免疫機能の増強
    状態 ・眼球がキョロキョロ動く
    ・身体の力が完全に抜けている
    ・呼吸や脈拍が不規則
    ・夢を見る
    ・入眠直後に現れる
    ・身体を支える筋肉は働いている
    ・眠りが深くなるに連れて呼吸数と脈拍数が安定し少なくなる
    ・夢はほとんど見ない

2.自分の睡眠パターンを知っておきましょう

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があることがわかりました。眠りにつくとまず一気に第4段階の深睡眠(ノンレム睡眠)になります。その後脳は覚醒の方向に向ってレム睡眠に状態になり、その後また深いノンレム睡眠に向かい、またレム睡眠へもどるのです。約90分周期でこの2種類の睡眠構成を4〜5回繰り返して朝の目覚めを迎えます。
 一般的に、第3・4段階の深い睡眠は前半に多く、レム睡眠は後半に多く出現します。
 睡眠パターンは時間の経過だけでなく、世代によっても変化。子供の場合では深く質の良い睡眠となっていますが、年齢と共に深いノンレム睡眠が減少し、高齢者の場合では浅いノンレム睡眠が多く、中途覚醒が目立っています。また、レム睡眠も減少しています。(図2)

⇒ 自分の睡眠パターンを知って眠るコツをさぐりましょう。

睡眠Topics

なぜ私たちは夢をみるのでしょう?

 夢をまったく見ないという方はいないのではないでしょうか。もし『私は見たことがない』という方も実は夢を見ないのではなくて、見た夢を覚えていないだけ。
 あるアメリカの学者によれば、ヒトは睡眠中に1時間半〜2時間の周期で夢を見ていて、一晩に夢を見る時間は、平均82分だそうです。
 夢のメカニズムに関してはまだまだ未解明のことが多いのですが、ノンレム睡眠時は大脳が休息中、すなわち働いていないため、夢を見ることはあまりないというのが一般的な考え方です。ただ、大脳は完全に休止しているわけではないので、ノンレム睡眠のときにもときどきは夢を見ることもあるようです。レム睡眠の時には、大脳は活動し始め、眠りが浅くなり、意識は起きているときに近い状態といえます。このときに、脳の中に映像が映し出されて、夢を見ている状態になるのです。レム睡眠のときに見る夢は、物語性があり、奇想天外なものが多く、それに比べ、ノンレム睡眠のときに見る夢は、あまり物語性がなく、寝る前に考えていたことや、最近の記憶が再生されることが多いといわれています。
 ただ、夢を見たとしても、起きているときに覚えていなければ、「夢を見た」ということが認識できません。夢は右脳で見るといわれ、夢の内容を整理して認識させるのは、左脳の働きといわれています。左右の脳の橋渡し役はその名も脳梁(のうりょう)。脳梁がうまく、夢を橋渡ししてくれて初めて「夢を見た」と実感できるともいえそうです。

 夢はまた、古くから「夢占い」としてみた人の憧れや願望、不安などの無意識な意識を表し、これから起こりうる様々な未来を予知するものと考えられています。夢判断の中で象徴的なものを以下にいくつかあげておきます。あくまでも夢の謎解きのヒントに。

夢の意味

ヘビの夢 ヘビはあまり好かれる動物ではありませんが、縁起が良いと伝えられています。
ヘビの脱皮した皮を財布に入れておくと、金運が上がると言われているように、夢の場合も仕事運や金運が上がると言われています。
飛んでいる夢 勢いよく飛んでいる夢は、体力が増して絶好調の時期が来たことを知らせていると言われています。ただし、フワフワと浮いているのはあまり良くありません。
もしかすると体調不良かも。
猫の夢 夢の中に猫が出てくると、人間関係にトラブルがある暗示とされます。
お金の夢 お金を拾ったり貰ったりする夢は、恋愛の場合ならば、相手との仲が悪化する暗示とされています。逆に、お金を無くしたりあげたりする夢は、新たな人との出会いが・・・・・。夢は現実とは逆の要因が含まれるようです。
走っている夢 今、あなた自身のやる気がみなぎっていることを示しているとされます。
目的に向かって進もうとしていて、運気は最高の状態だそうです。

資料提供…東洋羽毛工業(株)商品開発部 ホームページ http://www.toyoumo.co.jp/

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