ヨガ

今や世界的なブームを超えて、エクササイズの一つとして定着しつつあるヨガ。そのヨガ人口は、アメリカで1,800万人、日本でも20〜25万人に達するといわれています。もともとは宗教的な場面で修行の一環として行われていた心身の鍛錬法修行法。今から3,000年ほど前の古代インドで発祥したとされ、「Yoga」正しくはヨーガとも発音されます。

ブームの立役者はハリウッド役者?!

このヨガが最新のフィットネスとして注目を浴びたのは、出産で体型が変化したマドンナがヨガで修正したことから。自分のカラダにストイックだった彼女にとって、ヨガは肉体面だけではなく、メンタル面にも効果があることを知り、その素晴らしさに目覚めました。その後マドンナがリーディングパーソンとなり、ハリウッドやセレブの間で一気にヨガ旋風が巻き起こったのです。特にアメリカでは生活習慣病の蔓延で肥満が社会問題になっていたこともブームを加速。また時を同じく「激しい運動はヒザや腰をいためる」「高齢者には負担が大きすぎる」などといった問題も問い沙汰され、さらには必要以上に激しい有酸素運動は活性酸素を生み出すものとの説が有力となり、それまでフィットネスの中心だったエアロビクスなどの激しい運動は敬遠されるようになります。

気になるカラダの悩みに優しく効くヨガ

ヨガを始めるきっかけとして、ダイエット、腰痛、肩こりといった日常の気になるカラダの悩み解決を、ヨガの効果に求める人も少なくないでしょう。実際にヨガの効果としては多くを挙げることができますが、ポーズをとりながら呼吸法を行うヨガに加え、パワーヨガなどではフィットネスの要素もあり、ダイエットに必要な脂肪燃焼効果も期待できます。さらに呼吸法とともにポーズをとることで体全体の調和を図るため、カラダを強くしたり、次第に新陳代謝や自然の治癒力が高められ、活性化につながるといった効果も。また筋力トレーニング効果の上に、体を伸ばして行うため、続けることで徐々にカラダが柔らかくなっていき、ひいては腰痛、肩こりの解消も。

心の解放って難しい?

しかし何といっても、ヨガの最大の効果は、人間が本来持っている自然治癒力の働きを高めてくれる点。ヨガ本来の目的は、心の健康、安定、幸福感を得ることにあります。Yogaの語源はサンスクリット語の「(馬を馬車につなぎとめる)くびきをかける」の意のYujで、そこから転じて「結合・合一」を意味するようになりました。「結合」や「合一」という意味は、インドの宗教哲学の基本思想です。「梵我一如」の中にも生きています。その意味は、大宇宙の真理(梵)と個人の内奥に存在する真の自己(我)とは同一であるという根本原理に目覚めることにより、人間は絶対の自由を得て解脱(げだつ)する事ができるというのです。つまり、個人の心を宇宙の心に結合させること。もっと簡単にいえば、自分の心を広大な宇宙の中に溶け込ませ、心とカラダの解放感、自由を得ることなのです。心とカラダを結び付けるというほうが一般には分かりやすいかもしれません。ヨガ修行者は、この解脱を目的としています。仏教を開いた釈迦もヨガ伝統の修行により「三昧」といわれる至高の身心統一の境地に至り、悟ったと。この心の健康、安定を得るために、ポーズばかりではなく、呼吸や瞑想もヨガの大切な要素。むしろ、呼吸や瞑想こそが到達点で、ポーズはその過程といえるでしょう。

ポイントは呼吸

ただし「瞑想」という言葉には哲学的なニュアンスが含まれ、お手軽にリラックスしたい人にはハードルが高く感じるのでは? でも「呼吸」をしないヒトはいないはず。ヨガのポーズをするときには意識をそこへもっていくように心がけることがポイント。呼吸は心と密接な関係があります。心が動揺すると呼吸が乱れ、自分ではコントロールできなくなった経験ありませんか。これは、自律神経の働き。心のコントロールは難しいものの、呼吸をコントロールすることは簡単です。つまり、ヨガで呼吸をセルフコントロールすることによって、自律神経までも調整してしまいましょう、ということ。

アーユルヴェーダあってのヨガ

ヨガの発祥の地インドには、世界最古の医療といわれ、現在は世界保健機構(WHO)が世界三大伝承医学として認めているアーユルヴェーダがあり、実はヨガもその一部を担う健康法の1つとされています。釈迦とも交流が記録に残る、シーウォック・ゴマラバー(ト)は、今から2,500年ほど前の現在の北インド地方の王家の専属医師でアーユルヴェーダの治療家でした。ヨガとアーユルヴェーダはお互いに補完的な関係にあり、共に肉体の病気の発病原因は、その患者の消化器官や感覚器官の働きの乱れにあると考え、病気の根本治療はその患者の各器官の働き具合やバランスを直すことであると考えます。 つまりヨガはアーユルヴェーダに基づいて行われ、病気の治療というよりも健康維持、病気予防が本来の目的です。 また、アーユルヴェーダでもヨガを推奨しています。

現代社会で傷んだ心とカラダの救世主

日本のヨガ人口は今も増え続け、近く100万人に達するという予測もあります。その背景には、常に勝つことを求められる、現代の社会事情があるでしょう。競争社会とはすなわち人と比較をされるということ。ヨガでは、人との比較を排除し、自分自身の内面に目をむけるように教えています。だからこそ、ヨガの後は穏やかな気持ちになり、幸福感を得ることができるのです。ヨガを続けているうち、自分自身の考え方が変わってきたという人もたくさんいます。また、最近では科学的な見地から様々な研究が行われ、ストレス、肥満、下痢、便秘、うつ病、神経痛、リュウマチ、高血圧、低血圧、心臓病、前立腺肥大等々・・現代医学では難病と呼ばれているものがヨガによって改善されたという報告も多々。

ヨガの発祥はインドですが、今のエクササイズとしてのヨガの発信源はアメリカといえます。でも、今一度、本流に立ち返り、まずは効果も忘れて、呼吸とポーズに心から打ち込んでみてはいかがでしょう? 否が応でもリラックスしますし、自然とカラダと心の調和が取れ、いつの間にか効果が表れてくるかもしれません。それも思いのほかの。

コラム

ヨガ国際検定で「アーユルヴェーダ 特別講演会」を開催

日本でも浸透しつつあるヨガ。ヨガの素晴らしいところは老若男女問わず、個々のレベルで始められること。でも続けてくると、自分のレベルを知りたくなるもの。そんなヨギー&ヨギーニにむけ、ヨガの国際検定が開催されます。主催者はヨガ発祥の地、インドの政府公認BJHC(IJHF)・インド日本伝統文化振興会。当日はインドを代表するアーユルヴェーダの権威の特別講演も行われ、ヨガを「生命の科学」として理解するよいチャンス。その講演会に看護学生および教職員は特別受講料金にてご参加いただけます。自分のメンテナンスや看護のスキルアップに。

開催日時 3月28日(日)13:00−17:00(受付開始 12:00)
会場 九段会館 大ホール(東京千代田区九段南1-6-5)
受講料 10,000円 → 2,000円(看護学生限定特別料金)
10,000円 → 4,000円(看護学校の教職員限定の特別料金)
受講資格 看護科もしくは看護学校に在籍する学生・教職員